バイスロータロータリーソレノイド(Bi-stable Rotary Solenoid)とは、バイステーブル(Bi-stable)機構を持つ回転型ソレノイドのことを指します。
バイステーブルとは、「2つの安定した状態を持つ」という意味であり、このソレノイドは特定の角度で2つの安定した位置を持つのが特徴です。
バイスロータリソレノイドの特長は高速動作と低電力です。
・光学機器やシャッターの開閉機構
・自動機械の切り替え・振分け・選別などの機構
・バルブの開閉制御などで利用できます。
ラッチングソレノイドは、一度作動すると無通電の状態でもその位置を保持できるソレノイドです。
電流を流して位置を切り替え、逆方向のパルス電流で元の位置に戻すため、省エネルギー性に優れているのが特徴です。
・ロック機構(扉・キャビネット・セーフティロック)
一度施錠すると通電なしでロックを維持できるため、電力消費を抑えられます。
・自動組立ラインの切り替え機構
工具の固定・解放、部品の搬送経路の切り替えに利用できます。
バイスロータリーソレノイドは2本の電線に電圧を印加することで駆動します。
回転(CW回転とCCW回転)させたい方向によって、通電向きを逆転させる必要があります。
ON-OFF通電ではバイスロータリソレノイドは駆動できませんので注意が必要です。
2cリレー、或いは1cリレーを2個使うことで電圧を反転させて駆動させることができます。
ばね復帰型ロータリーソレノイドは、動作側は通電をON、復帰側は通電をOFFすることで復帰動作するソレノイドです。
ただし通電極性がありますので、外観図を確認いただき、リード線の色と極性、回転方向をご確認ください。
リレーを使ってON-OFF切替することで、駆動させることができます。
ラッチングソレノイドは3本の電線があります。
安定的に動作する為には、R部の外部抵抗を接続しGNDに落とす必要があります(保持力を解除する消磁電流を流す必要がある為)。
外部抵抗を入れない状態でも動作できるソレノイドもありますが、仕様の吸引力を満たせない可能性がございます。
外部抵抗を入れられない場合はご相談ください。
耐久性は動作角度や駆動させる負荷の重量によって異なります。
一般的な耐久条件と回数を記載しますのでご参考ください。
<耐久目標>
ボールベアリング使用・・・3,000万回
含油メタル使用・・・1,000万回
実線は、通電時(Watt入力)に(-φ)から(+φ)方向へ回転する際に発生するトルク値です。
通電方向を反対にすると、(+φ)から(-φ)方向に回転し、点線のように、
回転角φ=0°を軸として対称となるトルク曲線を描きます。
0Vの曲線は、無通電時の永久磁石による保持力を表します。
尚、回転角φ=0°は、通常、振分け動作の中心であり、各製品図面においてシャフトのDカットが示された向きとなります。
トルクデータには定格電力(Duty100%)を印加した時のトルクと、
間欠通電時に最大で印加できる電力のトルクを記載しています。
例えば、定格電力(Duty100%)が4.4Wのロータリーソレノイドに、
間欠通電 Duty50%(1/2定格)で使用する場合、
最大2倍の電力が印加できることになります。
計算式:4.4W=8.8W×50%
同様に、Duty25%(1/4定格)で使用する場合、
最大4倍の電力が印加できます。
計算式:4.4W=17.6W×25%
飽和温度上昇値Δθsは、
比例常数 K(℃/W)×連続通電時の電力W(watt)×通電率(1/f)で求めることができます。
各製品ページの主要諸元表に、飽和温度に達するまでの温度上昇値Δθsの単位消費電力当りの
比例常数 K(℃/W)を記載してあります。
(例)RSR20/20-CABOの場合、比例常数はK≒7(℃/W)、
10W連続通電した場合のコイル飽和温度上昇値は、
Δθs≒7(℃/W)×10(W)=70(℃)となります。
また、10Wを10ms ON,10ms OFFで駆動させた場合の通電率は、
1/f=ON time/(ON time+OFF time)=10/10+10=1/2となります。
このような間欠通電の場合の飽和温度上昇値は、
Δθs≒7(℃/W)×10(W)×1/2=35(℃)となります。
回転体の負荷トルクの算出方法は以下の式となります。
T =F × r[N・m]
T=トルク[N・m]
F=取付負荷による外力[N]
r=半径[m]
シャッターの形状、材質、塗装種類のカスタム設計が可能です。
お気軽にご相談ください。
可能です。使用条件や試験環境を確認させていただき、試験費用のお見積りをさせていただきます。
可能です。ご使用条件に合わせてコイル抵抗値を決定し、
少量から試作サンプルの製作をお受けしています。
20℃における標準品のコイル抵抗値です。
使用電圧、通電率、必要トルク等により変更が可能です。
電流の変化が生じる際に電磁誘導によって起こる反電圧(起電力)の大きさを示す物理量です。
単位はヘンリー(H)で、コイルなどの受動素子によって生じます。
電流の変化に対する系の反応の度合いを数値化したもので、
電子回路において重要な役割を果たします。回転角φ=0°の値です。
W(watt)連続通電時のコイルの飽和温度上昇値です。
飽和温度上昇値Δθsは、比例常数 K(℃/W)×連続通電時の電力W(watt)×通電率(1/f)で求めることができます。
ソレノイドの耐熱温度は、コイルに使用されている線材の
絶縁階級の耐熱許容温度から決められています。
当社のソレノイドはクラスE(120℃)が標準です。
クラスH(180℃)等特殊仕様も対応いたします。
電圧(Voltage)の入力時において、指定の角度(°)を動作する際の
電源入力開始から動作終了までの時間を表します。
直販のみで販売をしています。
弊社ECサイト(URL)又はお問い合わせ窓口(お問い合わせURL)からの購入が可能です。